ナンをもらって考えたこと

ウイグル料理は羊の様々な部位をおいしく食べさせるものがあるんで、現地行った時は現地でなければ食べられないような料理を色々食べさせてもらいました。でも、やっぱり基本のジク・カワプとナンの組み合わせが最高だと思いました。現地ではギジデ・ナンが美味しかったです。
ちょっと前に、ウイグルの現地で買ってきた大きなヘメック・ナンを1枚もらって、今とっても嬉しい。写真はそのヘメック・ナンです。カワプはウイグルレストランに行けば食べられるけど、ナンがなかなか食べられずだったから、久々のナンに感動してます。カトリマも食べたことがあるけど、今まで一番美味しいと思ったのはシアダンがのってるトカチかなと。



どこかで定期的にナン手に入りませんかね。


と日本人の僕が思うくらいなのだから、在外のウイグル人はどれだけナンが食べたいと思っているか、食パンやフランスパン、ベーグルで我慢せざるを得ないのは辛いだろうなと思う訳です。


それともう一点、ウイグル人の友人が親や友人を日本に呼んで、その人を空港に迎えにいくときに同行することがあるのですが、それは数年〜数十年振りの再会にも立ち会うということになります。
多分ウイグル人は日本人以上に情が深いので、特に女性の方はその場で大泣きするんですよね。
食や親類知人と会えない寂しさを我慢して日本に滞在されている方共通なのでしょうけど、その大変さをどれくらい自分は理解できているか、考えさせられます。
ウイグル人の友人からはたまに、自分たちウイグル人は日本人には分からないくらいに大変な経験をして、それに耐えながら暮らしているんだと言われることがあります。その度に、いやいや日本に暮らしている日本人だって、外国人には分からないくらいに社会から厳しい要求されることあるんだよと心の中で思ったりしていました。でも、旅行や留学のように一時的な滞在前提ではなく、そこで仕事をして生活を成り立たせるということは、そして親兄弟や友達と離れて異文化の中で暮らすことは、想像以上に大変な思いをしているのだと思います。


以上、在外のウイグル人について考えてみて、旧約聖書のルツ記を思い出しました。
モアブ人という異邦人でありながらイスラエル人として生きることを選び、そして彼女の曽孫がダビデ王になるというあらすじです。メッセージとしては、異邦人を大切にしなさいということになるかと思います。
日本人に対しては、在日の外国人には優しくしましょう、また他の国に対しては、そこにいる日本人に優しくしてくださいね、とお願いしたいです。

日本のウイグル人支援運動の先駆者 白石先生

11月10日の早朝、白石念舟先生がお亡くなりになりました。
知人からのメールで知り、愕然としました。数年前から何度か倒れられたことがあったものの、つい先週お会いした時にはとてもお元気にされていましたので、にわかには信じられませんでした。
気落ちしていらっしゃるだろうとは思いながらも、居ても立っても居られず、先生の奥様に電話をかけさせて頂きました。「佐藤さん… お父さん、今朝亡くなっちゃった…」と泣きながらの電話での第一声に、こちらも言葉をまともに継げませんでした。しかし「最期は苦しまずに、本当に安らかな顔だったので、それが良かったです。」と仰られ、それがせめてもの救いだったなあと思わされました。


11月13日には東トルキスタン共和国独立記念行事が開かれ、僕や他の日本人スタッフもそこに合流し活動を再スタートします、と先生に報告した時には喜んで下さいました。生憎と私は自分で主催するお茶会があるから行けないけれども頑張ってください、と仰って頂きました。先生と奥さんが主催する予定のお茶会は、奥さんが悲しみの中で今準備をされています。今日荷物を搬送した、とそれを手伝っている方が言っていました。


今年の5月には、先生のライフワークの一つだった、幕末の志士の書を集め解説した本「尊皇の系譜 書による心の世界」の出版記念パーティーに参加させて頂きました。先生は記念講演で、いくつかの書とそれを記した人物の生き様を紹介されて、これからまだ他のテーマで書きたい本がいくつかあるんだ、と仰っていました。先生が出された始めての本格的な書籍ですし、これから何冊か出されるだろうそのスタートの記念パーティーに参加させて頂けて良かった、そういえばまだ先生と2人で撮った写真が無かったなと思い、始めて先生と一緒の写真をお願いしました。


そんなことで、先生がまだまだこれから活躍されるであろうこと、そして日本でのウイグル人の支援運動にも色々と協力頂こうと思っていたところでしたので、とても残念でなりません。




先生は1994年から日本シルクロード倶楽部というウイグル人と日本人の文化交流会を設立され、多くのウイグル人留学生のお世話をされました。お世話になったウイグル人は日本の大学を卒業後、世界中で活躍されています。
多くの方にそれぞれ、先生からお世話になったこと、指導して頂いたことがあるでしょうけれども、それはそれぞれの方にお話し頂くことにして、ここでは僕が個人的に先生とお付き合いさせて頂いたことを書きたいと思います。


僕が最初に白石先生にお会いしたのは、日本大学文理学部での「シルクロードの風・水・人〜日本に至る遥かな道〜」でした。その前から日本シルクロード倶楽部のことは知っていて、白石先生とお会いしたいなあとは思っていたのですが、ホームページには入会案内が無く入会できそうになかったので、案内が掲示されていたこの行事に参加させて頂きました。この時は僕はただの参加者でしたので、白石先生を見ることができた、というのが正確ですね。ウイグルの音楽と踊りが紹介され、さあ日本人のみなさんも一緒に踊りましょうと促され、楽しそうに踊りながら出て行った白石先生が印象的でした。


そして2007年の世界ウイグル会議ラビア総裁の初来日を期に、日本シルクロード倶楽部は閉鎖され、先生の日本でのウイグル民族運動がスタートとなりました。ラビア総裁から世界ウイグル会議が日本でも活動したいから、との相談を受け、先生が推薦したのがイリハムさんです。最近はあまり会うことも無かったようですが、イリハムさんのことは留学生の頃から世話をしてきたし今でも本当に可愛いんだ、と最期まで仰っていました。


僕が先生とお付き合いさせて頂くようになったのは2008年からです。聖火リレー東トルキスタン国旗を持って行き、そしてその後どのように日本で活動を展開していこうかという時に、僕も参加させて頂きました。2008年の春から一気に、デモ、集会、チベット・モンゴル・ウイグル三民族連帯の活動、シンポジウムと続き、フリー・チベットのブームもあって多くの方がウイグル支援に集まって下さり、そして世間一般にも段々とウイグルの人権・民族問題が知られるようになっていきました。
ネットなどでの外部一般の評判を気にしながら慎重に言動を選んでいた僕とは対照的に、白石先生は確信のようなものを持って泰然とした態度でいらっしゃいました。人から受ける誤解を恐れず、言い訳もせず、いずれ正しく評価してもらえることだから良いよと。そして、日本人がウイグル人を支援するのに、思想や信条なんかは関係ない、右も左も関係ない、みんな一心に前を向いてやれば良いんだ、ともよく仰っていました。
先生の確信のもとは、よくお話に出されていた西郷さんと通ずるものからであったと思います。見返りを求めず、ウイグル人のために身も心も捧げ尽くされた、まさに仁愛の人でした。
2009年春には、「あとは若い人に託します」と日本ウイグル協会から離れられました。その後日本シルクロード科学倶楽部の顧問や、私塾りんご塾を開くなどされておられましたが、ウイグル民族支援運動については「あとは若い人に託します」の言葉どおり、第一線から退かれた後は、活動への口出しはされず、暖かく見守って下さいました。


先生から頂いた言葉はとても多く、まだ自分の中で整理できておらず、どうやって書き表せば良いのかわからないのですが、あげてみたいと思います。
ウイグル人に対して、ウイグル人は先ず第一に資金力をつけなければならない、若い人にはウイグルの文化を日本人に魅力的に伝えるようなことをしてもらいたい。自分の財産は今はほとんど無くなってしまったけれど、もしまたお金ができたら若いウイグル人に投資してお店をやってもらおうか、と仰っていました。
家族を中国政府に人質に取られていることもよく承知されていましたので、ウイグル人を積極的に政治的な活動に引き込むようなことはほとんど仰っていませんでした。
そしてウイグル人支援運動をする日本人に対しては、「いま皆さんがしている活動は、ウイグルと日本の歴史に残ることなんですよ。」です。それだけ重大なことをしているのだから、もっと自信をもってやりなさい、諦めずに続けなさい、ということです。


僕は大学を卒業してから、自分の先生と呼べるような方とお会いできるとは思っておりませんでした。僕の一方的な思いかもしれませんが、白石先生はやはり僕の恩師だったと思います。とは言っても、先生は僕との付き合いで、師弟のような上下関係の態度は示されませんでした。活動を直接共にすることが無くなってからも、僕はよく先生宅におじゃまして色々な相談をさせて頂きました。先生はアドバイスをしては下さるのですが、大体は「それで佐藤さんはどうされますか?」とこちらの決断を促し、それを黙って待っていて下さいました。「若い人に託す」の言葉のとおり最期まで、暖かく見守る保護者、良き相談役でいようとしてくださいました。
僕からすると、先生はやり残したことがたくさんあるだろうし残念だったろうなという気持ち、頼っていた先生が居なくなってしまった自分の側での喪失感ということで、とても悲しく苦しいところに留まっています。しかし、亡くなった先生の少し微笑んでいる平和そうなあのお顔は、自分のやりたいことはやり尽くしましたよ、他にやり残したことはあるけれどもそれは全てあなた方若い人に託しましたよ、と言っているように思います。


先生今まで本当にお疲れ様でした。どうか安らかにお休みください。残されたご家族にも慰めがありますように。
先生が始められ、託して下さったことを、自信をもって、諦めずに続けていきます。









2015年東トルキスタン共和国独立記念行事のお知らせ

しばらくぶりのブログ更新となりました。
休憩期間が長かったのですが、僕もウイグル問題についての活動を再開できるようになりましたので、このブログも有効に活用していきたいと思います。


今年の東トルキスタン共和国独立記念行事は、世界ウイグル会議日本代表部と、独立記念行事実行委員会が主催で行います。僕も実行委員の一人として、記念行事に向けて準備をしております。
ご参加頂けますよう、よろしくお願い致します。


以下告知内容


東トルキスタン共和国独立記念行事


1933年11月12日と1944年の11月12日に、東トルキスタン共和国は独立宣言をしました。この二つの東トルキスタン共和国はどちらも短命で終わりましたが、中国の植民地支配下にあるウイグル人にとっては、今でも民族の忘れ難い重要な建国記念日として記憶され続けています。
この日を記念し、世界ウイグル会議日本代表部主催の記念行事を行います。
皆様のご参加とご協力、よろしくお願い致します。


【日時】 11月13日(金) 開場18:00 開会18:30

【会場】 品川区五反田文化センター 第1集会室
     (東京都品川区西五反田6-5-1) ※会場に駐車場は御座いません

【主催】 世界ウイグル会議日本代表部・東トルキスタン共和国独立記念行事実行委員会
     連絡TEL:090-2329-2352

【共催】 世界ウイグル会議を応援する日本人の会


【内容】
 18:30〜19:00 独立記念行事
 19:00〜19:30 世界ウイグル会議代表団来日活動報告 
 19:30〜21:00 記念講演(質疑応答を含む) 


【基調講演】 西原誠司氏鹿児島国際大学 教授) 
 
 東トルキスタン独立・民族自決権獲得運動と中国の新シルクロード構想


【参加費】 無料  *事前申込みは不要です。


【西原誠司氏】 
経済学博士。グローバル化する経済と民族国家を越える共同体をテーマとした経済学・理論経済学を専門とする。近年ウイグル問題についての論文を多数発表している。



【大使館前抗議】
11月14日(土)に中国大使館前の抗議行動を行います。
13時に麻布税務署前に集合し、簡単なスピーチなどを行い、5人ずつ大使館前抗議になります。

ウイグル人亡命者追悼】
11月15日(日)に多磨霊園に埋葬されているウイグル人亡命者の追悼をします。
13時に多磨霊園管理事務所側の入り口に集合します。

鈴木さん

これまで一緒にウイグル支援をして頂いた、マレーシア在住の鈴木さんが亡くなりました。ムスリマとしてマレーシアの地に埋葬されたということなので、天国に入る日までそこで眠っています。彼女が天国に行けるよう、また遺された方々への慰めがあるようお祈り致します。

睡眠中の突然死であり、その連絡があったのは日曜の深夜、突然の話でにわかには信じ難く、日本人スタッフの皆も驚き、非常に悲しい気持ちでいます。まだ若い方でしたし、近いうちにまた会いましょうと言っていましたので、亡くなった事実をまだ受け入れることができていないような状況です。

昨年の世界ウイグル会議代表大会中に、日本に帰国中ということもあり、その英語力を駆使してウイグル人代表者とのコミュニケーションを取って頂きました。彼女が居なければ大会の運営はもっと大変なものになったと思います。膨大な資料の翻訳もして下さいました。


彼女がウイグル支援を始めたのは、僕と同じく2005年で、その時には既にマレーシアに住んでいました。マレーシアから2ちゃんねるを見て、東トルキスタンで起きている人権・民族問題に気付き、その弾圧の実態を広めるためのウェブサイトを一緒に運営してきました。
http://saveeastturk.org/

彼女はマレーシアでサティ(串焼き)を焼いているということで、ハンドルネームはSATAYさんでした。
僕が日本語で書いた文章の大部分を、彼女が英語に翻訳してくれました。また彼女の旦那さんが一部をマレーシア語に翻訳してくださいました。
マレーシアでは中国批判が非常にやり辛いようですが、それでもなんとかして苦しんでいるムスリム同胞がいると伝えたくて、いろいろな方法で周知活動をしていたようです。

日本ウイグル協会が設立し、そして2009年の東トルキスタン共和国独立記念行事のときに、始めて彼女と顔を会わせることができました。この年から彼女は日本ウイグル協会の活動、特にその英語力を活かしての翻訳作業のお手伝いをしてくださいました。いつも急な依頼が多かったので、結構な無理をさせてしまったと反省しています。
日本ウイグル協会のスタッフの全員は、無償奉仕で熱心にボランティア活動をして下さいますが、彼女もそうでした。東トルキスタンの現地で起きていることに心を痛め、原文を読んで泣きながら文章を翻訳していた、本当に心の優しい方でした。

マレーシアに帰る時に、次に日本に来るときは旦那さんと一緒に来て下さい、と言ってお別れしました。彼女もマレーシアにもみんな来て下さいと言っていました。日本からのお土産として渡したのは夫婦箸で、彼女も旦那さんもとても喜んで下さいました。
子供が好きな方でしたので、近いうちに子供も授かれば良いなあと思っていましたが、本当に残念です。


彼女は純粋に、熱心にウイグルの解放を願って活動を続けてこられました。
僕個人が活動を続ける理由の一つに、鈴木さんの夢であった、ウイグルの解放を達成しなければならない、というものが加わったと思います。

Abducted Uyghur children forced into theft

original text : ウイグルから誘拐されスリをさせられる子供達 http://d.hatena.ne.jp/sabit/20110719 (Japanese)
*元記事を翻訳して頂いたので掲載させて頂きます。
 
A video that shows a Uyghur child who committed theft beaten by adults in China is drawing attention.
It is shocking to see a child bashed by a number of adults.
 

another site : http://www.liveleak.com/view?i=1a7_1311109738
 
It is difficult to determine that the child was beaten for theft as the poster only states 'maltreated child', yet from the picture in the video, it is assumable that the child did pickpocket.
 
The Uyghur children are abducted and sold in the cities in China to be trained as thieves by theft rings.
Xinjiang regional Government welfare agency announces that about 4000 Uyghur children are forced to thief in the cities in China but it is estimated that there are larger number of victims.
 
A lot of children cannot locate their homes as they were abducted at very young age and so even if the police keep them under the custody, they cannot send the children back home.
The police also hesitate to arrest Uyghur thieves as it can be led to the 'ethnic issue'.
From those matters, the police have no choice but to turn over the children to the head of the theft ring claiming to be the guardian of the children.
 
As the police are not able to handle the problem, private citizens are forming anti-theft bodies to punish those children committed theft. They beat children relentlessly and some children get killed by the brute force.
It is assumed that the video above is showing the citizens giving the Uyghur child who committed theft the crushing blow.
The location is unknown yet it is clear that it happened in China, and the child being abused does not look like Han, but Uyghur and that is how the assumption above is derived.
About the reality of Uyghur children abducted and forced to be thieves, Mr. Muzappar Qurban contributed an article on Phoenix weekly in 2007.
 

Original article: http://phtv.ifeng.com/hotspot/200708/0817_42_193032.shtml
First appearance: Phoenix Weekly Issue 17, 2007
 
Assessment of Uyghur Street Children in Inland China
(English version)
 
中国内地におけるウイグル族ストリートチルドレンの生存状況調査(1)
(Japanese version)
 
中国内地におけるウイグル族ストリートチルドレンの生存状況調査(2)
(Japanese version)

 
The fact that there are a number of Uyghur committing crimes leads to Han's prejudice against Uyghurs.
 

Han's view of Uyghur, Tibet and South Mongolia - Different view on Uyghurs
http://bit.ly/p4QsJohttp://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0717&f=column_0717_004.shtml
 
The author noticed that a lot of Hans have hard feelings against Dalai Lama but not for Tibetans and Tibet itself is a Mecca for sightseeing. Hans think South Mongolians are suffering from poverty yet they do not have much bad feelings against them. On the other hand, they have a huge prejudice against Uyghurs and Xinjiang Uyghur Autonomous Region.

 
As above, Han's view on Uyghurs is worsened.
 
The grown up Hans abusing a Uyghur child in the video above is considered to be caused by Han's prejudice and contempt for ethnic minorities that was intensified by mass psychology.
 
Tightening the regulations by the police, recruiting Uyghur policemen to deal with Uyghur children, forming an organization to identify the place where the children were abducted to return them home, and what other countermeasures can be done?
 
The police seem to be operating the regulatory on the issue intensively yet...
 

http://news.livedoor.com/article/detail/5689405/
 
【Xinhuanet】On 4th, a spokesman from Xinjiang Uyghur Autonomous Regional Department of Public Security said that the low enforcement on kidnapping groups operated from 26 April resulted in detecting 66 groups and detained 332 suspects and rescued 138 minorities.

 
It seems to be a long way to uproot the matter.
 
From those facts, I think we also need support from the conscientious Hans living in Cities in China, while the government adopts the countermeasures.
Unless the people who directly deal with the Uyghur thieves take it as social issue, not the issue to be dealt with sanctions, we cannot save those children in the miserable situation.
 
Assessment of Uyghur Street Children in Inland China
As it is written in the article above, there are people like Jia Quan, who organized Anyang anti-theft group and sympathies the Uyghur children.
There are Hans living in Xinjiang Uyghur Autonomous Region who try to spread the miserable life of the children through internet. They are appealing 'Please don't beat the children harshly'.
 

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7月30日、31日以降のカシュガルは

 
7月30日、31日と連続で刺殺事件が起きたカシュガルはどうなったのでしょうか。
日本のメディアは、カシュガル事件が起きた直後は、どのような事件であったのかを新華社通信の公式発表をもとにして報道していましたが、事件がどのような背景があって起きたのかをあまり言及しませんでした。
そして、事件以後、カシュガルはどのような状態なのか、もほとんど触れていません。
 



厳戒態勢のカシュガル市内 
(写真は:http://karakullake.blogspot.com/2011/08/photos-of-kashgar-on-policesecurity.htmlから)
 
まず20台以上の暴動鎮圧用の車両が人民広場に並びました。この広場は巨大な毛沢東の像があるところです。そして主要な道路では検問所を設け、ウイグル人が運転する車を止めてチェックしています。
街中は一見落ち着いているように見えますが、あるウイグル人が語るところによると、まだ少し緊張状態にあること、30日土曜夜の事件の後から治安要員が身分証明書とナイフをもっていないかをチェックするようになったといいます。
車に取り付けた有線のカメラは通りを監視し、また拡声器によって「31日に事件が起きたが、うわさを作らず、広げるな」と中国語で命令していたそうです。

China boosts security in Xinjiang after attacks
http://in.reuters.com/article/2011/08/02/idINIndia-58582720110802
 
More than 20 anti-riot vehicles were deployed at People's Square, a plaza in the heart of the city directly across from a giant statue of the late leader Mao Zedong. Paramilitary officers marched down the square, which was empty but open to the public.
 
Dozens of armed security personnel manned checkpoints on major roads, stopping vehicles driven by drivers of the region's Uighur minority -- a Turkic group whose members resent the longstanding influx of the country's majority Han Chinese.
 
Streets in the city centre, however, were teeming with shoppers and outwardly calm. Many Uighur merchants sold food and scarves in one of the markets and rode about on motorcycles.
 
"The situation is a little tense now," said a Uighur resident, who declined to be identified, adding that checks by security forces had been introduced after the attacks began on Saturday night. "They are checking for identification and to see whether there are knives."
 
Closed circuit cameras mounted on vehicles kept an eye on the streets. In one of Kashgar's downtown markets, a group of five paramilitary police carried sticks, patrolling the streets.
 
Loudspeakers atop a van blasted orders in Chinese: "An incident happened on July 31 ... don't create rumours, don't spread rumours."

 
事件後に厳しい情報完成と夜間外出禁止令により、中国国営メディアが発する情報の信憑性を確認することができません。
 

http://www.uyghurcongress.org/jp/?p=3235
ラビア・カーディル世界ウイグル会議総裁声明:カシュガルでの複数の襲撃に関して
 
Press release – For immediate release
01 August 2011
 
カシュガルでのこれらの悲劇的な諸事件は、南部の都市ホータンでの暴力の日から二週間内に発生したのである。厳しい情報管制と夜間外出禁止の発令により、世界ウイグル会議カシュガルでの事件についての中国国営メディアからの情報の正確性を確認することは不可能である。中国国営メディアはこれらの襲撃が実行されたことについて特定の複数ウイグル人を非難している。如何なる実体的な証拠の提供もなく、中国政府が彼ら特定の個人を国際テロ組織に関連づけていることは全く疑いのないことである。そのような非難が独立した確認作業の上になされていない以上、世界ウイグル会議は懐疑的でありつづけなければならない。

 
また、8月1日からはイスラム教の断食月が始まったのですが、いままでも東トルキスタンでのウイグル人の宗教活動に対しての制限は非常に厳しかったものの、今年はさらにホータンやカシュガルで厳格に取締りがされるようです。


 

新疆限制斋月宗教活动
http://www.rfa.org/cantonese/news/china_xinjiang-08032011090846.html?encoding=simplified
2011-08-03
 
八月是穆斯林斋月,新疆当局严禁在斋月内非法宗教活动,海外维吾尔组织指,在此期间,新疆进行严打措施,乡镇、农村晚上突击检查,禁止非法宗教聚会及登记清真寺来往人士。(海蓝报道)
 
今年8月1日至30日,是穆斯林斋月,曾发生袭击事件的南疆和田及喀什地区在武警严密戒备下度过。
 
总部设在紱国的《世界维吾尔代表大会》发言人迪里夏提指,斋月期间,严禁维吾尔人利用任何形式进行宗教活动包括封斋。当局加强对整个地区清真寺的监控,要求登记进出人士的资料,如年龄背景等,每个周五的主麻日,宣传23条非法宗教的定义。另外,工商局、税务局及公安局,联合在城巿内维吾尔聚居地区的餐厅清查是否违反规定,若店铺在斋月拒絶开业,可能吊销牌照或司法惩罚。
 
迪里夏提说:如果清真寺在宗教活动中,宣传斋月,鼓动人们封斋,他将会吊销宗教合格证,严重将以煽动非法宗教名义刑事拘留。
 
斋月的禁令由城巿扩大至农村,迪里夏提表示,当局安排维稳办,在各农村、乡镇作夜间清查,另外,政府规定国家干部、公务员如果封斋,情况严重会开除公职,甚至司法追究,农村的武装人员及联防、村干部,晚上到维族人家中检查,严禁农民封斋,没有任何司法手续下入屋检查。当局又采取特别措施由十个家庭互相监控,如发现一个家庭封斋,九个家庭都会受到司法及经济惩罚,如日落后发现信徒聚集,会被强制驱散,或控告扰乱社会治安罪等。目前维族人用任何形式宣传封斋,会受到惩罚,令他们斋月期间感到恐惧,但又要尊重信仰。
 
至于离休干部,也被禁止封斋。有关人员藉到他们家发慰问品,要求他们不要封斋,否则吊销老干部退休待遇及医疗保险。
 
迪里夏提引述当地消息指,私人企业安排午餐,强迫维族职工就餐,违抗者会扣奖金或被开除。新疆电视台及广播电台,安排维族员工在食堂免费午餐,审查新闻工作者是否封斋。而维吾尔学生必须每周返校集体吃饭,审查他们有否进行非法宗教活动,学生家长会受牵连,当局会在经济惩罚其家长。

断食はムスリムにとって重要な時期であり、日中は飲食を控え、日が暮れたらご飯を食べます。これを中国政府が妨害する訳です。
世界ウイグル会議のディルシャット氏が語ったことでRFAの記事に出ているのですが、例えば、
 

  • 断食月にレストランを開いていなければ、それを違反だとして営業許可を取り消す。
  • モスクで断食をするよう薦めたら、宗教指導者としての免許を取り消し、扇動したとして拘留する。
  • 断食月の禁止は農村部にまで拡大しており、夜に家に入り込み違反をしていないかをチェックする、10家族単位でお互いを監視させ、連帯責任を取らせる。
  • 一般企業や報道関係者などは、断食月になると無料の昼食が用意され、それぞれの組織内で断食をしていないかをチェックされる。学生は集団で食事を取らせる。

 
といったことがあるようです。特にこの宗教的意識の高まる断食月は、当局が目を光らせる時期になります。
 

http://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/xj-08022011090349.html
喀什封城市民抱怨物价上涨 斋月来临维族餐厅停业封斋(图)
 
2011-08-02
新疆喀什上周末暴力袭击事件导致超过六十人死伤,当地局势仍然吃紧。有居民告诉本台,由于当局禁止运送货物的车辆进城,导致物价上涨。此外,8月1日起,是伊斯兰教的“斋月”,有维族餐厅不顾禁令,歇业封斋。
 
市民梁先生接受接受记者查询时称,由于当局禁止货车进城,导致物价上涨,他们的生活受到影响。
回答:会,肯定会。
 
记者:路上行人多吗?
回答:减少,生活有些影响。
 
记者:农贸市场买菜呢?
回答:价格高了。
 
记者:价格怎么会高?
回答:交通管制戒严,菜运不进来了就贵了。什么东西价格都高了。

 
8月2日の記事ですが、当局が貨物を積んだトラックを、カシュガル市内に入れないことから物価が上昇しているとのことです。また断食月中は昼に食堂を開けるように言われているわけですが、休業しているところも見られるようです。
 
以上、事件後のカシュガルの状況です。
今回のカシュガルの事件の背景には、以下のような不満がある、と世界ウイグル会議は言っています。
 

政府の命による、古来よりの都市カシュガルでのウイグル文化、伝統の中心の破壊は人々を憤激させています。
中国当局は何百万人もの漢族中国人をこの地域に移送しつづけ、そうする中でカシュガルの環境をひどく汚染させています。中国政府はそのような移民に住居、仕事、教育そして他の機会を供給していますが、その一方でほとんどのウイグル人は経済的向上の機会の欠如に悩まされています。
何千人もの、ほとんどがカシュガル地域出身者である若年ウイグル人女性が、強制的に中国東部に安価な労働力を供給するために移送されています。
カシュガルにおいての信教の自由はゼロに近く、ムスリムが聖なるラマダンの月に入るやその制限は強くなります。
中国政府は厳打取締政策を推進し、数え切れないウイグル人を政治的な動機をもった嫌疑で逮捕しています。
これらの政策の生み出すものは憎悪のみであります。中国からの漢族中国人移民の多くは日々ウイグル人を差別しまた屈辱を与えます、それは中国政府がウイグル人をそのような蔑視を以って処遇しているからであります。

 
1999年に鉄道がカシュガルまでつながり、それからカシュガルへの漢人の大量移住が始まりました。
ホータンにつながったのは今年です。鉄道がつながると、便利になる面がある一方、政策的に漢人が移住してきて、ウイグル人の仕事がなくなり、住んでいた土地も取り上げられ、それがウイグル人達の不満へとつながります。
漢人の大量移住と、同時に行われているウイグル人の若者、特に若い未婚女性の強制的な移送が、どれだけの危機感を彼らに抱かせるか想像に難くありません。
 
近年、カシュガルの旧市街は再開発の名の下に破壊され、そこに住んでいたウイグル人達は、アパートに移らされています。
 

http://www.economist.com/node/21524940
Let them shoot hoops
China’s turbulent west is unlikely to be calmed by plans for economic development
Jul 30th 2011
 
Housing could prove a flashpoint. In 2009 the authorities launched a controversial effort to revamp Kashgar’s famous old city, with its labyrinthine alleys of mud-brick houses. Its 200,000 residents are nearly all Uighur. The government said houses would either be rebuilt in a traditional style, but proofed against earthquakes; or, if their occupants agreed, they would be demolished. The government would resettle these people in newly built blocks on the city’s edge. It said the space created in the old city would be used to widen roads and improve access for fire engines.
 
Yet urban renewal programmes anywhere in China stir resentment. In Kashgar they fuel suspicions that the programme is somehow aimed at Uighur culture itself. One Uighur woman says the old city’s residents are not convinced of the need to improve building safety. Allah, she says, will protect against earthquakes.
 
Back in Urumqi the government also hopes that slum clearance will help remove the breeding grounds of ethnic violence. Many Uighurs involved in rioting in 2009 lived in shanty towns. People from these are being moved into new, six-storey buildings. There, many enjoy running water and central heating for the first time. But only those who have lived in Urumqi for at least two years are eligible. In other words, the city is closing down a cheap housing option for the most impoverished new settlers, who often happen to be peasants from the south. This will hardly reduce social tensions.

 
2009年からこの旧市街を再開発計画について、説得が始まったということですが、実際には2007年に僕が現地に行った時でも大分壊されている地域がありました。20万人の住人の大部分がウイグル人であるといいます。
中国の都市再開発はどこでもトラブルを起こすものの、ウイグルにとってのカシュガルというのは、民族の文化を奪う行為であると受け取られています。
実際、シルクロードの要衝で、東トルキスタンに留まらず中央アジアにおけるイスラム教の文化的な中心的な土地でもある、カシュガルの旧市街は、世界遺産として登録されるべきものであると思います。
でも世界遺産に登録されると「破壊」できなくなってしまいますし、だからこそ中国は世界遺産への登録に消極的なのではないかと勘ぐってしまいますね…
 
 
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カシュガル事件まとめ

 
カシュガル事件については、何か新しい情報があった時に、このエントリに追加したりしています。
 
7月30日、31日と、東トルキスタンカシュガルで、刀を持ったウイグル人らが、街中で警察や市民を襲った「テロ攻撃」があったと中国国営の新華社通信から発表されました。
 
31日昼までに報道されたのは、30日深夜に、ウイグル人2人組が、奪ったトラックで通行人の列に突っ込み、沿道の住民に斬りつけたということで、トラック運転手ら7人が殺害され、28人がけがを負ったという発表でした。「犯人」側も一人が地元住民ともみ合いになり死亡したそうです。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/110731/chn11073111510003-n1.htm
2人組が通行人ら7人殺害 中国・ウイグル自治区
産経新聞 2011.07.31
 
新華社電によると、中国新疆ウイグル自治区カシュガルで7月30日深夜、2人組がトラックを乗っ取るなどして運転手ら7人を殺害したほか、通行人ら少なくとも28人にけがを負わせた。2人組は地元住民らともみ合いになり、1人は取り押さえられたが、もう1人は死亡した。
 
香港の人権団体、中国人権民主化運動ニュースセンターによると、2人組はウイグル族で被害者の大半は漢族の労働者という。人民解放軍武装警察が現場の警戒に当たった。同センターは、ホータンの派出所襲撃で容疑者が射殺されたことへのウイグル族の報復との見方を示している。
 
新華社などによると、2人組は市街の交差点で信号待ちをしていたトラックを乗っ取り、運転手を刀で殺害、トラックを運転して通行人らの列に突っ込んだ。(共同)
 
※リンク先は記事が8月1日に更新されています。

 
この襲撃の前には爆発が2回起きたといい、これでも6人が死亡したとのことです。ただし、この爆発による死者というのが、このとき以後出ていないので、これが正確なものかどうかは不明です。
 

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110731/t10014587841000.html
刃物で通行人殺傷 爆発も相次ぐ
7月31日 14時41分
 
また、新華社通信によりますと、この現場の近くで、事件の1時間ほど前から相次いで2回、ミニバンなどが爆発する事件も起き、少なくとも6人が死亡したということです。いずれの事件も動機など詳しい状況について新華社通信は伝えておらず、また、地元の警察も明らかにしていませんが、近くにいた住民によりますと、通行人を襲った2人組は、少数民族ウイグル族だったということです。

 
爆発は夜9:50と11:45に2箇所で起きた、1人が死亡したとの報道もあります。ただし、新華社も詳細を報道していないようです。
 

http://news.mingpao.com/20110804/gca1h.htm
 
7月30日(上周六)和31日,喀什西二環海天中華名園售樓處廣場和市內香榭街,先後發生維族暴徒砍殺漢人事件,共導致65人死傷。新華社在31日的報道稱,在7.30事件之前曾發生一宗爆炸案,但並無透露爆炸案的詳情。
 
公安稱爆炸斬人「同伙所為」
 
據本報了解,此次汽車爆炸案,發生於喀什塔吾古孜路和艾茲特路交界的西南角,距阿娜地亞爾醫院門前10米位置。喀什公安局長刑警大隊大隊長杜新力前日曾對本報表示,30日晚上10時左右接到報警,在塔吾古孜路橋附近一輛長安牌麵包車(小型客貨車)爆炸,炸死一人。兩案「有必然聯繫」,為同一伙人所為。
 
爆炸案與稍後的斬人案相隔不到兩小時,分別是30日晚9時50分及11時45分左右。兩事發地點相隔約7公里。目擊者稱,爆炸案發生後,有兩名維族男子離開現場,「其中一名男子捂住頭部(可能受傷)」。

 
そして今度は31日午後5時半頃に、十数人のウイグル人が刃物を持って通行人を襲い、多数の死傷者が出る事件が起きたと、発表されました。
今度はカシュガルの飲食店で発生し、「武装したテロリスト集団」が6人を刺殺、負傷者は民間人12人と警官3人とのことです。容疑者4人が射殺され、4人が拘束(うち1人は病院で死亡)、他に4人が逃亡中とされました。
 
新華社の公式報道の違いによるのか、30日の事件では沿道で襲われた死者7人、負傷者28人で大体一致しているのですが、31日の事件の方は、当初、被害者の人数に若干のバラつきがありました。

http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2817223/7585086
中国・新疆ウイグルで2件のナイフ殺傷事件、容疑者含む18人死亡
2011年07月31日13:02
 
【7月31日 AFP】(一部更新)
 

 国営新華社通信によると、2件目は31日、カシュガルの飲食店で発生。「武装したテロリスト集団」が飲食店の内外で計6人を無差別に刺殺。民間人12人と警官3人が負傷した。警察は容疑者4人を射殺し、4人を拘束、うち1人は後に病院で死亡した。この他4人が逃亡中だという。

 
また、31日の事件については、当初は爆発として報道されたようです。
 

http://mainichi.jp/select/world/news/20110801ddm007030108000c.html
中国:新疆ウイグルで襲撃事件 2日続き10人死亡−−カシュガル
毎日新聞 2011年8月1日
 
(トラックでの襲撃事件について)中国人権民主化運動情報センター(香港)によると、殺害された7人は漢族で、襲撃した2人組はウイグル族とみられる。
また31日の事件は、当初は爆発と報じられたが、実際には刃物による襲撃事件だった模様で、警察官を含む3人が死亡し、歩行者ら10人が負傷した。

 
さらにカシュガルには戒厳令が敷かれ、100人以上が逮捕されたとの情報もあります。
 

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-22458320110731
中国ウイグル自治区で襲撃など相次ぐ、2日で約10人死亡
2011年 08月 1日 08:19 JST
 
31日の事件では、通行人や警官など10人が負傷したという。ウイグル族の亡命者らでつくるグループは、カシュガル戒厳令が敷かれたとし、少なくとも100人が逮捕されたと明らかにした。
ブロガーが同市から投稿したとする写真によると、迷彩服を着た武装警官隊が市街で警戒に当たり、負傷したとみられる人を運んでいる様子もみられる。
 このブロガーはロイターに対し、訪ねてきた警官にカメラから写真を削除され、ブログからも写真を削除されたと述べた。

 
そしてここから、いつもと同様に、この事件は中国の外からのテロリスト集団による犯行である、という中国の公式発表がされます。
 

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011080100284
カシュガル襲撃事件は「テロ」=ウイグル独立派が関与か−中国新疆
(2011/08/01-13:14)
  
 【北京時事】中国新疆ウイグル自治区カシュガル市で7月30、31の両日に起きた襲撃事件で、市当局は1日、地元メディアを通じて「民衆を襲撃した暴力テロ事件」と発表した。両事件を合わせた死者は容疑者を除き計13人、負傷者は警察を含めて計43人にそれぞれ増加。このほか容疑者側の死者も計6人に増えた。
 新華社電によると、31日の事件では容疑者グループが食堂に侵入して店主と従業員計2人を殺害した後に放火。警察官や消防隊員が駆け付けると、外に出て刃物で通行人を襲い、4人が死亡、12人が負傷した。容疑者5人が警察に射殺され、警察側も3人が負傷したという。
 当局の捜査で、グループのリーダーたちは、ウイグル独立を目指す組織「東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)」のパキスタンにあるキャンプで爆弾や武器の製造技術を学んだことがあると判明。「海外で訓練されたテロリストによって率いられた宗教過激派勢力の仕業だ」としている。

 
2009年のウルムチ事件は世界ウイグル会議が扇動したとされましたが、今回のは東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)のせいにされました。中国はウイグル人による反政府運動や抗議活動を封じ込めるため、自分たちこそテロリストによる脅威に晒されているとして、国際的な同情を引こうとしたのですが、うまくいったのがこのETIMです。ちょうど911テロとの戦いを標榜していたアメリカと国連に、このETIMをテロ集団と認めてもらえました。だから何か事件がある度に、ETIMの名前を出します。
 

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110801/t10014625811000.html
地元政府 カシュガルの事件はテロ
8月1日 23時45分
 
中国西部の新疆ウイグル自治区の都市カシュガルで、先月31日、刃物を持った武装グループが通行人などを襲って大勢の死傷者が出た事件について、地元政府は「パキスタン国内で訓練を受けたテロリストが率いる集団が計画的に起こしたテロ事件だ」と断定しました。
これは、カシュガル市の政府がインターネットの公式サイトで明らかにしたものです。それによりますと、先月31日、市の中心部で起きた殺傷事件で拘束された容疑者の供述から、グループのリーダーは「東トルキスタンイスラム運動」という組織に参加し、パキスタンで爆発物の作り方などを学んだあと、中国国内で犯行を起こしたことが分かったとしています。このため、今回の事件は「計画的に行われたテロ事件だ」と断定して、現場から逃走した2人のウイグル族の男の顔写真や特徴を公表し、10万人民元(日本円にしておよそ120万円)の懸賞金を出して情報の提供を呼びかけています。東トルキスタンイスラム運動は、新疆ウイグル自治区からの分離独立を目指す組織で、2008年8月に同じカシュガル武装警察の隊員の列にダンプカーが突っ込んで爆発が起き、16人が死亡した事件にも関わったとされ、中国政府は、国際テロ組織だとして、取締りを強めています。

 
逃走中の2人を顔写真を公開し、懸賞金をかけて情報提供を呼びかけましたが、この2人は射殺されたようです。
さらにこの訓練を受けたテロリスト集団であるETIMはアルカイダとつながりがあるとされ、パキスタンなどで訓練を受けたとし、パキスタンを非難します。パキスタンは中国に対し、全面的な協力を約束します。

http://jp.wsj.com/World/China/node_283146
中国、新疆の襲撃事件でパキスタンを非難
2011年 8月 2日 7:44 JST
 
中国は1日、先週末に同国北西部の新疆ウイグル自治区で起きた襲撃事件について、2件のうち1件はパキスタン内で訓練を受けたイスラム過激派によるものだとして、最も親密な外国のパートナーの一つであるパキスタンを非難した。
 
 市政府によると、警察はカシュガルでの襲撃事件で新たに2人の容疑者を射殺した。同市ではショットガンや自動小火器で武装した警官らが警備に当たっている。
 
 当局によれば、先週末30、31日に起きたウイグル族グループによる殺傷事件で死亡した人の数は20人となった。同自治区では2週間前にも派出所襲撃事件が発生している。
 
 30日深夜に起きた市場襲撃事件について市政府は犯人像を明らかにしていない。このときはウイグル族の男2人が運転手を殺してトラックを強奪、夜間市場に突っ込み、刃物で8人を殺した。犯人の1人は群衆に殺された。
 
 同政府は、31日のレストラン襲撃事件については、「当初の捜査」で、犯人のリーダーらは「東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)」のパキスタン内のキャンプで爆発物と火器の訓練を受けたことが分かったと明らかにした。この事件では11人が死亡した。
 
 中国政府は以前から、ときには暴力を伴う散発的行動を起こしているウイグル族の諸グループはETIMの一部だと非難している。政府によれば、ETIMはアルカイダなどのテロ組織とつながりがあり、訓練のためメンバーをパキスタンアフガニスタンに送り込んでいるという。
 
 ただ、中国は、パキスタンのテロ対策には満足していないことを示唆したり、最近の暴力事件は外国の影響を受けているとし、同国を今回のように直接名指しで公然と非難することはあまりない。米国によるアルカイダ指導者、ビンラディン容疑者の殺害後米国との関係悪化に直面しているパキスタンが、軍事、非軍事援助を与えてくれている中国を「親友」として持ち上げているときに、中国が名指しで非難したことは注目に値する。パキスタンの当局者は5月、戦略的に重要なグワダル港を運営することに中国が同意、パキスタンは中国に同地に軍港を建設するよう求めた、と述べていた。
 
 パキスタンについてはインドとアフガニスタンという二つの隣国も、国内の過激派キャンプに対処していないと非難している。
 
 パキスタン外務省は声明で、同国はETIMに対する中国の闘いに全面的に協力し、支持し続けると述べている。
 
 カシュガル市政府は、犯人がパキスタンで訓練を受けたとの情報は拘束した容疑者の自白に基づくものだとしている。また、31日の襲撃事件では、警察が4人を現場で射殺、もう1人は撃たれたあと病院で死亡したと明らかにした。また、現場から逃走していた2人も1日に射殺されたという。この2人については、逮捕につながる情報に10万人民元(120万円)の懸賞金がかかっていた。
 
記者: Jason Dean and Jeremy Page

 
さて、便利な「ETIMの犯行」として幕を引きたい中国ですが、どうなるでしょうか。
専門家によると、(1990年代にアフガニスタンで何人かを訓練させた)ETIMは、現在は既に有効な組織とはなっていない、また国外からの関与もないと思われる、としています。ナイフだけを使った攻撃というところも、テロリストとしてはどうなの?ということですね。

http://www.nytimes.com/2011/08/02/world/asia/02china.html?_r=3
 
China Blames Foreign-Trained Separatists for Attacks in Xinjiang
By MICHAEL WINES
Published: August 1, 2011
 
Chinese officials frequently attribute ethnic strife in Xinjiang to foreign militants rather than to domestic discontent. But some experts said say the East Turkestan Islamic Movement, which trained some members in Afghanistan in the 1990s, is no longer an effective organization. Others say foreign involvement appeared unlikely in this case. Both attacks were carried out with just knives.

 
実際に、この通り、国外の「テロリスト」による組織的犯行とするよりは、国内の若者が耐え切れずに立ち上がったと見るのが常識的ではないでしょうか。
ウルムチ事件では1500人が殺され、1万人以上が逮捕されたと言われています。
もし自分の家族が政府に殺されたら、自分の身を投げ出しても復讐したい、と思うのは、平和な日本にいても理解できるのではないでしょうか。
 
そして今回の事件、30日の事件は2人で7人を殺害、とこれは訓練された人、という見方もあるいは成り立つ訳ですが(とはいっても秋葉原事件だってまったくの素人が一人であれだけのことをやりましたが)、31日の事件は12人で6人殺害、と訓練されていたにしては「効率」が悪いのではないですか。
 

 
今回、世界ウイグル会議も、カシュガルの事件そのものについて、特に独自の見解を発表しているわけではなく、その事件が起きた背景となるところを説明し、ウイグル人が立ち上がらざるを得なくなるまで追い込んだ責任が中国にある、としています。
ホータンの事件のときには、中国側の当局とまったく異なった、事件の経緯を述べていたことから、メディアからも両者の見解の違いということで取り扱われることが多かったのですが、今回はこういうことであまりメディアでは取り上げられていないようですね。
 

http://www.uyghurcongress.org/jp/?p=3235
ラビア・カーディル世界ウイグル会議総裁声明:カシュガルでの複数の襲撃に関して
 
Press release – For immediate release
01 August 2011
Contact: World Uyghur Congress www.uyghurcongress.org
Tel. 0049 (0) 89 5432 1999 or e-mail contact@uyghurcongress.org
 
世界ウイグル会議東トルキスタンにおける再びの暴力の発生原因となった中国政府の政策を無条件に非難する。ウイグル人を経済的に、文化的に、そして政治的に差別する政策の実質的な転換がなければ、東トルキスタンにおける安定への展望の可能性はほとんどありません。
 
中国と海外のメディア報道によると、2011年の7月30日と31日の間にカシュガルの街頭で複数の流血事件が起こった。カシュガルでのこれらの悲劇的な諸事件は、南部の都市ホータンでの暴力の日から二週間内に発生したのである。厳しい情報管制と夜間外出禁止の発令により、世界ウイグル会議カシュガルでの事件についての中国国営メディアからの情報の正確性を確認することは不可能である。中国国営メディアはこれらの襲撃が実行されたことについて特定の複数ウイグル人を非難している。如何なる実体的な証拠の提供もなく、中国政府が彼ら特定の個人を国際テロ組織に関連づけていることは全く疑いのないことである。そのような非難が独立した確認作業の上になされていない以上、世界ウイグル会議は懐疑的でありつづけなければならない。
 
私は暴力を支持いたしません。私は漢族中国人とウイグル人が生命を失ったことを悲しみを覚えます。同時に、私は中国の政策によって絶望に追いやられ、そのような襲撃を実行したウイグル人を非難はいたしません。私はこの事件に対して中国政府を非難します。中国政府は希望がない環境を創出し続けてきました、そのことは中国政府が自身の差別的諸政策が原因となった、市民の死と負傷に責任を取らなければならないということを意味します。
 
世界ウイグル会議はまた、中国政府官員に若年ウイグル人層から未来を奪う、ウイグル人に対する制度上の、民族的且つ人種的な差別をやめるように繰り返し主張してきた。2010年5月中に北京で「新疆工作座談会」が開催され、世界ウイグル会議は中国政府に対して東トルキスタンの未来をウイグルの人々の合法的な代表と共に議論することを誠実に要請した。それにもかかわらず、「新疆工作座談会」は一人のウイグル人も参加することなく進められた。自治権を持つ人々としてのウイグル人の権利は中華人民共和国憲法と区域民族自治法によって強調されているのである。
 
東トルキスタンにおけるウイグル人住民の関与を試みるような政策を一つも実行せず、中国政府は暴力と、武力を使った残虐な弾圧の道を選択し続けた。中国当局東トルキスタンにおける弾圧を止めるような徴候は全くない。中国政府はウイグル人の声に耳を傾ける代わりに、抑圧する為の銃の力の行使を確固として信奉している。反対意見を唱える人々にもたらされる危険にも係わらず、ウイグル人は中国の政策への不満を表現し続けてきた。しかし中国当局ウイグル人のいかなる不満足の表現をも留意することはなかった。
 
ウルムチでの2009年7月5日の日、そしてそれ以降の平和的な抗議活動者への慈悲なき大虐殺や、ウイグル人へ現在進行する抑圧たる大量の死刑宣告が言い渡されたことにも係わらず、中国政府は東トルキスタンにおける安定と平和を達成してはいない。東トルキスタンウイグル人は中国の支配に様々な方法で抵抗しつづけてきた。2009年7月5日から20件以上の流血事件があった。2010年9月18日のアクス警察派出所攻撃、2011年7月18日のホータンでの事件、そして最も昨今の2011年7月30日から31日にかけてのカシュガルでの流血が、報道機関により最も広く報道されている。
 
なぜ、カシュガルで流血事件が起こったのか?
 
私たちは東トルキスタンにおけるウイグル人の合法的権利を尊重する本物のそして意義のある政策転換がなければ、更なる騒乱の発生が来ることがありえると中国政府には想起してもらいたいと思います、なぜなら人々はその不満を表現する他の選択枝を持っていないからです。
東トルキスタン全土のウイグル人は、政府の政策への公式の不満表示が許されるようないかなる種類の言論および集会の自由も拒否されています。2009年7月5日、ウイグル人の抗議活動者はに暴力的な襲撃から国家が守ってくるれることを平和的に要望しました、あろうことか彼らは中国公安部隊から銃撃にあったのです。
 
中国政府は、ウイグル人が殺されるか処刑されるであろうと知りながら、なぜあれだけ自暴自棄になって抵抗するのか自身に問うてみなければなりません。答えは明解なことでしょう。ウイグル人は全ての希望を失っています。逮捕、拷問、死の物語を一つも話すはずのないウイグル人家族など存在しません。
 
中国政府により発表される必要がある、カシュガルにおいてのウイグル人の多くの不満があります。政府の命による、古来よりの都市カシュガルでのウイグル文化、伝統の中心の破壊は人々を憤激させています。中国当局は何百万人もの漢族中国人をこの地域に移送しつづけ、そうする中でカシュガルの環境をひどく汚染させています。中国政府はそのような移民に住居、仕事、教育そして他の機会を供給していますが、その一方でほとんどのウイグル人は経済的向上の機会の欠如に悩まされています。何千人もの、ほとんどがカシュガル地域出身者である若年ウイグル人女性が、強制的に中国東部に安価な労働力を供給するために移送されています。カシュガルにおいての信教の自由はゼロに近く、ムスリムが聖なるラマダンの月に入るやその制限は強くなります。中国政府は厳打取締政策を推進し、数え切れないウイグル人を政治的な動機をもった嫌疑で逮捕しています。これらの政策の生み出すものは憎悪のみであります。中国からの漢族中国人移民の多くは日々ウイグル人を差別しまた屈辱を与えます、それは中国政府がウイグル人をそのような蔑視を以って処遇しているからであります。
 
東トルキスタンウイグル人は忍耐強く国際社会がそれらの残虐な抑圧に反応するのを期待していました。時が経つにつれ、ウイグルの人々の希望は徐々に引き潮のように衰えていきました。2009年7月5日とそれ以後のウイグル人への大殺戮、国際規準からは程遠い裁判で言い渡される若年ウイグル人への死刑宣告、カンボジアからの20人のウイグル人の強制送還、それに最近の国連高等難民弁務官事務所に委任された難民であったエルシデン・イスライルのカザフスタンから中国への送還などに国際社会が無為、無反応であることは、ウイグル人の状況が永久に改善されないであろうという絶望の感覚の大いなる要因であります。
 
ゆえに私は、東トルキスタンにおける未来の大いなる災いを防ぐために、国際社会がウイグル人の不満に今こそ耳を傾けることを強く要請します。
 
私はまた、中国政府にもこれら悲劇から正しい教えを学び、ただ一つの解決方式としての軍事的弾圧を停止することを要請します。私は今でも、相互理解と対話が紛争を解決し、妥協に基づいた解決に到達するためのただ一つの道であることを固く信じております。
 
そして私は東トルキスタンに居住している漢族中国人の人々に、ウイグル人に対する政府の残虐性に反対の立場を取り、漢族中国人とこの地域の合法的所有者であるウイグル人の間のさらなる民族間の緊張の激化のために共産主義者政府に不当に利用されることの停止を訴えます。
 
漢族中国人の移民の方々は真摯に問うてみるときです:なぜ漢族中国人が何千マイル先からの移民として与えられた諸機会を、東トルキスタンの地域のウイグル人が提供されていないのに所有しているのでしょうか。
 
私は中国当局に透明性を持ち、国際的な報道機関にカシュガルでの事のような最近の事件に近づく機会を与え、人権諸団体と同様にウイグル人諸組織にもこの地域での情況の調査を許可することを要求します。
 
マスコミからの質問は下記までお問い合わせください:
デリシャット・レシット (世界ウイグル会議スポークスマン)
Mobile: +46 73 69 41 922
E-mail: uyghur50@gmail.com
 
http://www.uyghurcongress.org/en/?p=9640
 
※転載される場合は、転載元を明示するようにお願いします。

 
 

 

 
「襲撃」された店の写真 
(写真は:http://karakullake.blogspot.com/2011/08/photos-of-kashgar-on-policesecurity.htmlから)
 


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