中国の死刑について

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date2&k=2007031200525
2007/03/12-15:33 「見せしめ」死刑を厳禁=制度厳格化、人権アピール−中国
 【北京12日時事】12日付の中国各紙によると、中国の最高人民法院最高裁)、最高人民検察院最高検)、公安省、司法省は死刑制度のより厳格な実施に向けた「意見」を公表した。この中で、死刑囚を街の中で引き回したり、見せしめにしたりすることを厳禁するよう指示した。
 中国の一部地方では見せしめや懲罰などを目的に「公開処刑」が行われているとされ、海外から人権侵害として批判されている。
 意見はこのほか、「死刑囚の人格を侮辱する行為や、(執行後の)遺体を侮辱することも禁止する」と強調。意見は死刑囚の人権保護や合法的権利の行使を重視しており、2008年の北京五輪などを控え、死刑制度の改善をアピールした形だ。
時事通信社

 
中国は世界一の処刑大国で、全世界の死刑執行数の8〜9割が中国で行われていると言われています。
アムネスティによると、中国では2004年一年間だけで、少なくとも6000人以上の死刑判決と、3000人以上の死刑執行が行われています。2005年は少なくとも3900人が死刑判決、1770人が執行となっています。
また、中国の研究者の推定や、全国人民代表大会の地方代表の証言によれば、毎年8000人から1万人が処刑されているとされています。
http://web.amnesty.org/report2005/chn-summary-eng
http://web.amnesty.org/report2006/chn-summary-eng
http://www.incl.ne.jp/ktrs/aijapan/2005/0510051.htm (日本語)
http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=195&sel_lang=japanese (日本語)
 
死刑に関しての全国統計が国家機密であることもあり、正確な数字を把握することは難しく、実際にはこの数字を大幅に上回っていると思われます。
被告の多くは公正な裁判を受けることができず、死刑を宣告されてから執行までの時間が短いため、上告の権利は無いのと同じです。死刑が適用される犯罪は68ほどあると言われており、ごく軽微な犯罪であっても死刑執行が行われています。例えば、薬物犯罪や暴力犯罪、脱税や横領、汚職、売春斡旋など、ときには自転車泥棒の罪で処刑されています。
また、すぐに弁護士に面会できない、拷問による自白が証拠とされるなどの問題があります。通常の国であれば、疑わしきは罰せずという「推定無罪」が原則ですが、中国は疑わしいものは罰せられるという「推定有罪」になっています。というか、そもそも中国は三権分立が不明確であり、役人等の意向が強く反映されている人治主義国家であるというところが問題だと思われます。
 
死刑執行は銃殺で行われるのが多かったようですが、近頃は、「全ての人間の尊厳に国が敬意を払っている」として、薬物注射による死刑執行が増えています。
ちなみに銃殺の際は、使用された銃弾の費用は遺族に請求されるそうです。 また銃撃の部位は本来、後頭部とされているようですが、臓器(内臓)が必要なときは後頭部を撃ち、角膜が必要なときは心臓部を撃つという報告もあります。
今回のニュースにも出ているように、市中引き回しや公開処刑も半ば公然と行われていましたが、最近はそれ程表立って行われなくなっていたようです。
とはいっても、2004年にネットで流れたあの画像つきの公開処刑のニュースもありますしね。リンクは張りませんが。
boxun.comの令人震撼的銃決図片(2)(警告!恐怖)です。(←漢字は日本の常用漢字に直してます)
Googleで検索するなら、「中国 公開処刑」で見つかります。
 
また、中国では処刑された人の臓器が取り出され、移植のために売買されているというのも大きな問題になっています。
実際に昨年11月、中共衛生部の副部長が、移植用臓器の出所の大部分が死刑囚からのものであることを認めました。専門家らは、中国の移植用臓器の90%が処刑された囚人からのものであると見ています。 本人や遺族の同意が必要であるとされてはいるものの、実際にはほとんどそのような手続きなし、あるいは意向を無視して臓器が取り出されていると言われています。死刑囚の死体は死刑執行後すぐに火葬されるので、遺族は臓器が摘出されたかどうかを確かめることができないようになっています。
また、法輪功信者などが生きたままで臓器を抜き取られ、それから死刑執行されているという疑いもあります。
薬物注射による死刑執行は、人道的配慮であるなどと言ってますが、その実、遺体からの臓器の回収を効率的に行うためではないかとすら勘ぐられています。
 
ところで、世界各地で開かれる「人体展」ですが、展示されている死体は中国から調達されたものが大部分だそうです。
献体者からの同意をもらったと言っていますが、かなり怪しいと思っています。
 
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