ラビアさん特集@TBS

TBSで放送されましたね。
思ったよりもウイグル人、ラビアさんに好意的な放送だったと思います。

最初に、中国は政府に反対する人々をテロリストとして弾圧しているという指摘からこの特集が始まりました。真正面からこの問題について紹介しているのでびっくりしました。

その後ラビアさんが来日したときの様子と彼女自身の紹介をしていました。ノーベル平和賞候補者になったことにも触れていました。
そしてラビアさんのインタビュー前に、新疆ウイグル自治区の紹介と、分離独立運動などの背景を説明していました。石油などの天然資源が豊富で、930万人のウイグル人のほとんどはイスラム教徒であり、民族意識の高まりから分離独立を求める声があがっているとして、1997年のグルジャのデモ(イリ事件)の動画と拘束されている人の姿が映されていました。
で、このウイグル人の反発の背景には同化政策があるのではないかとし、強制移住によって内地で働くウイグル女性のインタビューが流されました。

ここからラビアさんの語りになります。
ラビアさんは自分自身が経済力をつければ人びとを救えると思い懸命に働き、終には中国の十大富豪になりました。自分の民族のため、中国の人民大会堂で人権改善を求め演説しましたが、演説から1ヶ月後に役職を解かれました。そしてアメルカに政治亡命した夫に資料を送ろうとして逮捕され6年の獄中生活することとなりました。
解放された後アメリカに政治亡命し、各地で活動するようになったものの、中国にいる子供達が身代わりに刑務所にいれらました。
ラビアさんは言います。「子供を人質にしたら母親が黙ると思ったのだろうが、弾圧されるウイグル人は全て私の子供です。中国政府は私の声を止めることはできない。」

日本全国の9箇所を周って講演しましたが、その最中に3人のウイグル人が処刑されたとのニュースが入ってきました。
ラビアさんが最も恐れているのは、同化政策が進みウイグル民族が消滅することとのことです。事実、新疆ではウイグル語が教育から排除され、中国語のできない教師が追放されています。

ウイグルの声が巨大な中国を動かし、再びウイグルの地に戻るときがくるのか、子供と再会する時は訪れるのか。
この問いに対してラビアさんは言います。
「奇跡は起きると信じている。ウイグルが自由になるときは、世界に2千万いるウイグル人にとって、私にとって一番幸せな瞬間です。この腕で自由を抱きしめます。」

この後、NEWS23のスタッフのコメントと説明がありました。
「経済発展や環境問題などの中国全体のことは話題に上るが、ウイグルのような複雑な民族問題については、日本はなかなか目が向かない。」
「中国はラビアさんを恐怖分子としているが、彼女自身は武力による闘争は否定し、平和的な手段で訴えている。」
「ラビアさんは全国の講演会で、日本は経済大国であり、アジアで最も民主的な国であるから、この問題に取り組む義務があるのではないかと一生懸命訴えていた。」

今までスルーしまくっていたマスコミが、「ウイグルのような複雑な民族問題については、日本はなかなか目が向かない。」とはよく言ったもんだという気持ちもありましたが、ともかくラビアさんを地上波初で特集として流してくれたのだからこれからに期待したいと思います。
東京会場でしょうか、講演会にたくさんの人が集まっていたと感動しているラビアさんの表情に、こちらも感動してしまいました。日本の活動に手ごたえを感じたのではないでしょうか。どこの会場のものか分りませんが、参加者の日本人の感想もあり、日本人にこの問題を広めるうちに、日本人も考えるようになるだろうとの言葉が紹介されていました。
でも、世界ウイグル会議の紹介が全くされていなかったことに違和感があります。テロリストとされた良心の囚人である彼女個人だけを取り上げている、というスタンスでしょうか。
また、NEWS23のHP上や番組欄でも、「ウイグル」や「ラビア・カーディル」の文字が無い紹介でしたし、まだ中国への遠慮があるのかなと思いました。


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