ウルムチで銃撃戦、18人死亡

今月4日、ウルムチの住宅街で、東トルキスタン独立派の拠点が襲撃され18人が殺されたそうです。独立派グループは「イリ事件」11周年に合わせて行動を起こそうとしていたとのことです。
現地のメディアはこのことを報じていないようですが、住宅街での出来事ですので現地の人からの情報もいずれ入ってくるものと思います。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080214-OYT1T00522.htm
中国当局、新疆自治区の独立勢力を18人殺害…香港紙報道
 
 【香港=吉田健一】14日付の香港紙・星島日報は、中国の新疆ウイグル自治区ウルムチ市で今月4日、警察部隊が、同自治区ウイグル族中心の「東トルキスタン」建国を目指す独立派勢力の拠点を急襲、活動家少なくとも18人を殺害したと報じた。
 銃撃戦で警察部隊に2人の死者が出たとの情報もある。
 中国当局は、北京五輪の保安上、新疆独立派によるテロ活動を特に警戒しており、五輪を8月に控え、同派の摘発を一層強めるものとみられる。
 同紙によると、警察部隊は、新疆独立派の拠点があった同市内の新興住宅街で銃撃戦の末に制圧、複数の拠点から銃器や爆発物などを押収した。活動家らは今月5日に爆弾テロなどを計画していたという。
(2008年2月14日19時01分 読売新聞)


星島日報の記事は以下のとおり、僕の意訳もつけときます。

http://www.singtao.com/china/news_detail.asp?sid=390886
ウルムチ反テロ銃撃戦で18人死亡
 
北京オリンピックをひかえた春節に、新疆武装警察部隊は現地の公安警察の協力の下、区都ウルムチ東トルキスタン独立派テロリストと銃撃戦を行い、少なくとも18人のテロリストを射殺し、銃器や爆発物を押収したとの情報を手にした。政府は昨日(13日)に本紙の取材を受け入れ、事件が起きたことを認めたものの、銃撃戦で2人の武装警官が死亡したとの噂については否定した。
本紙の理解するところでは、銃器や爆発物を持つ東トルキスタンテロリストグループが先月末にウルムチの烏魯本齊天山區、幸福花園に集まり、今月5日の「イリ事件」11周年にあわせて爆破などによるテロ行為を画策していたということである。(「イリ事件」は1997年2月5日に発生した分離独立運動であると政府は発表しており、武装警官による鎮圧と逮捕により千人以上の新疆独立分子が殺害されたという)
政府がこの情報を得た後、今月4日に幸福花園小区の幸福路派出所の警官と共に行動を開始した。数百名の武装警察がテロリストらの関連施設を包囲し、乗り込もうとしたときにテロリストらと遭遇し銃撃戦が始まった。武装警察がビルに入ってテロリストら18人を全て射殺し、銃器や爆発物を押収した。武装警察の犠牲者も2人出たという。
幸福路派出所は、昨日13日に本紙の取材を受け入れ、反テロ行動を認めたものの、警察側の死傷者については否定し、事件の詳細については漏らしたくないようであった。現地のメディアは事件が非常に敏感な問題であることと、「春節の平和な雰囲気を壊す」ことを避けるよう命令があり、報道することができないとのことである。
幸福花園はウルムチ市の新設の大型住宅地区で住民は10万人に達し、空室が大量にあることからテロリストに利用される恐れがある。住民は、銃声は爆竹の音のようであり、多くの人は数日間は外出できなかったと言っている。現在は住宅地区も平静さを取り戻したものの、警察は厳重な警戒を続けている。
「東突」は「東トルキスタンイスラム運動」などの新疆独立を主張する武装組織の集まりで、アフガニスタンアルカイダの基地で訓練を受けた者達が中心となって、近年で200以上の爆弾テロを起こしており160人以上の死者を出している。
警察側は、「東トルキスタン」組織が連合し、おそらく北京オリンピックにあわせて化学兵器生物兵器によるテロを起こすであろうとの情報を得ている。
政府はこのことを重視しており、政治局常務委員、中央の政治法律委員会の書記の周永康が先月末の大雪の災害時にわざわざ新疆に行って現地調査をし、反テロ活動を指導した。また彼は新疆の党、政府、軍、警察がこのことを最重視し、全力で新疆の安定に努め、内外の「3つの勢力」(テロリズム、分裂主義、極端主義)による撹乱、破壊活動に対して厳しく当たるよう要求した。

 
中国政府、北京五輪組織委員会にとって、北京オリンピックの保安上最大の脅威が「東突」ら独立運動組織だという認識のようです。150人のテロ対策の専門家と10万人程度の警察がテロ対策の準備をしているみたいです。
http://udn.com/NEWS/WORLD/WOR1/4218832.shtml
 
北京オリンピックが終わるまで、東トルキスタンでの締め付けが強化されていくのでしょう。
ダルフール問題など他国の弾圧を支援し、自国内では多くの人権侵害を重ね少数民族を虐げるような国がなんで「平和の祭典」オリンピックを開催できるんでしょう。その綻びが現れつつありますが、中国政府は自らを省みることは無いようです。
 
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