善光寺出発地返上か

北京オリンピック聖火リレーが長野に来るのが間近に迫ってきました。
チベット問題によって、日本国内でもやっと中国の行っている人権弾圧、少数民族弾圧の事実が実感されるようになり、中国政府に対しての非難が高まってきているようです。
同じ仏教国として、チベットが虐げられていることへの同情もあるのでしょう。聖火リレーの出発点として予定されていた善光寺に対しては、日本各地から出発地を返上するよう要望が出されていたようです。中国の弾圧の事実を知りながら、オリンピック聖火リレーへ協力するのは、弾圧に加担するのと同じであり、由緒正しい善光寺のイメージを著しく損なうものと思われます。
そしてここにきて、外部からと善光寺内部からの見直しを求める声で、出発地返上の方針となったようです。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008041800167
善光寺、出発地返上の方針=長野市の五輪聖火リレー
 長野市で26日に行われる北京五輪聖火リレーで、出発式を行う予定になっていた善光寺は18日までに、聖火リレーの出発地を返上する方針を固めた。既に主催者である市側に非公式に打診した。出発地変更の可能性は市の聖火リレー計画に大きな影響を与えるもので、同市聖火リレー実行委員会は開催日まで10日を切った時点で、大幅な計画変更を迫られる異例の事態となる。
 市は善光寺に対して出発式の時間帯に一般参拝客の立ち入りを規制し、迂回(うかい)路を設けるよう要請しており、善光寺はその対応を決めるため17日午後、非公開で幹部会議を開き出発地返上の方針を固めた。18日午後の全住職が集う「全山会議」で最終決定される見通し。複数の関係者が明らかにした。
 会議に出席した住職は「われわれはチベット人と同じ仏教徒との気持ちが強かった」と理由を話している。 
 幹部会議は、善光寺の39ある宿坊の住職などから選ばれた事務局の役員で構成される意思決定機関で、「局議」と呼ばれる。

 
更に今回の長野の聖火リレーへのスポンサー企業も、自社企業の広告をつけた車両を、リレー車列に加えることを控えることになりました。適当な理由をつけて辞退しているようですけど、中国のチベットへの弾圧があまりにも広まったため、自社のイメージが損なわれることが分かったんでしょう。
 

http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2008/news/topic/national/news/20080417-OYT1T00815.htm?from=navr
長野の聖火リレー、スポンサー企業が広告車参加を辞退
長野市聖火リレー実行委員会は17日、長野市で26日に行われる北京五輪聖火リレーで、スポンサーの日本コカ・コーラレノボ・ジャパンが、自社企業の広告を付けた車両の、リレー車列への参加を辞退していたことを明らかにした。

 実行委によると、同じくスポンサーのサムスンは当初から参加を見合わす方針で、スポンサーによる広告車は、一台も出ないことになる。

 リレー実行委などによると、辞退が正式に決まったのは約2週間前で、レノボは広告車両の規格などが合わなかったことが主な理由としている。聖火リレーは、チベット問題をめぐる中国の人権問題への抗議対象となり、各地で混乱が続いている。

 
段々と寂しい聖火リレーになりそうな予感はありますが、それはあくまでも主催者や協賛側であって、沿道を埋める観客の側は盛り上がりそうです。チベットサポーターも頑張っていますし、他にも法輪功や日本の保守派団体などが、沿道で中国政府への抗議のアピールを計画しています。もちろん東トルキスタンもやります。詳しくはこちら
中国政府への抗議のアピールによって、聖火リレーの沿道がチベットの旗で埋め尽くされることを恐れてか、日本の中国大使館も中国人を動員するようです。
 

http://beijing2008.nikkansports.com/news/f-sp-tp0-20080417-349378.html
在日中国人2000人聖火リレーの長野へ

 在日中国人留学生でつくる全日本中国留学生学友会は17日、北京五輪聖火リレーが26日に長野市で行われるのに合わせて、日本各地の留学生ら約2000人の中国人を長野市入りさせる計画を進めていることを明らかにした。

 李光哲会長は「平和的な歓迎活動。抗議行動が起きた場合は日本の警察当局(の取り締まり)にゆだねる」と述べ、衝突や暴力行為を起こさないよう参加者に呼び掛けていると強調した。

 参加するのは全国の100近い大学の留学生や日本で働く中国人ら。東京中心部から26日未明にバス30〜40台をチャーターして長野市に向かうほか、地方からは直接長野市入りする。

 沿道で振る中国国旗を中国から大量に取り寄せる一方、「長野から北京へ」や「1つの世界、1つの夢」などの統一したスローガンを準備、声援で「中国人の愛国や平和のイメージ」(同学友会)をアピールしたいとしている。

 
2000人も動員する、ということですからその執念に恐ろしいものを感じます。全日本中国留学生学友会という団体名をつけていますけど、背後に中国大使館があるのは自明のこと。在日のウイグル人やモンゴル人なども動員されるかもしれません。
真っ赤な旗をなびかせて、「1つの世界、1つの夢」などとスローガンを叫ぶようですが、こんな動員された人たちによる統一されたスローガンでは、「中国内全ての民族を同化して一つの中華民族を作り上げなければいけない。」によってむりやり中華民族に組み込もうとした暴力的な民族政策を彷彿とさせるだけです。
中国の目指す「1つの世界」は「中国を中心とした」が前に付くのでしょうし、「1つの夢」は「中国の夢」に置き換わるのは目に見えてます。
まあ、どれだけ「中国人の愛国や平和のイメージ」を作ろうとしても、それが上辺だけであることなど既に知れ渡っているわけです。
ところで、聖火リレーの沿道アピール中、愛国心にうなされた中国人達がチベットサポーターや東トルキスタンサポーターに襲い掛かってくるかもしれないのが怖いですね。もっと狡猾に、日本人やチベットサポーターに成りすましてリレーランナーや中国人を襲う、という捏造もやりそうです。てか、既にフランスで、チベットサポーターの振りして聖火ランナー襲ってましたねw
聖火リレー当日の警備大幅増強とのことですが、聖火リレーを守るだけでなく、沿道にいる人たちの安全も見守ってもらいたいものです。
 

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2008041601002
聖火リレー警備、大幅増強=民間部門も拡充、機動隊員ら伴走−長野県警、市
 長野市で26日に開催される北京五輪聖火リレーで、長野県警聖火リレー長野市実行委員会は16日、警備態勢を大幅に増強する方針を決めた。
 県警は当初、数百人で交通規制などに当たる予定だったが、管区機動隊の応援を得て2000人規模に拡充。石井隆之本部長も車で伴走し、陣頭指揮を執る方向で検討している。実行委は民間警備員を3倍の約300人とし、総勢約1500人態勢で円滑なリレー運営を担う。
 リレーは当初、白バイ2台が先導し、聖火ランナー北京五輪組織委員会のセキュリティーランナー2人の前後をパトカーや指揮車、救急車などが走行する計画だった。
 県警は交通規制や雑踏警備を中心とし、警察官数人をランナーに伴走させる予定だったが、妨害活動を阻止するため機動隊員らを含め伴走者を増員する。今後、各国のリレーの状況を見ながら、さらに態勢拡充が必要かを判断する。

 
しかし、東京オリンピックのときの聖火リレーの写真見ると、聖火ランナーは一人で走っているんですよね。これが通常の聖火リレーの姿なんでしょう。こんな異常な状態を招いた中国は自業自得としか言いようが無いです。
ついでに、いまだに「オリンピックや聖火リレーは、スポーツの祭典でありそれ自体に罪はない、このような行事に対して政治的な主張をはさむべきではない。」などとおめでたいことを言う日本人がいます。しかし、オリンピックや聖火リレーを政治利用しているのは中国政府なんですよね。
オリンピックや聖火リレーは中国の「政治活動」なんですから、こちら側もきちんと政治的主張を訴えるのが礼儀であり、全く正常な行為だと思います。
 
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