安倍前首相トフティさんについて言及

安倍さん頑張りました。任期中はKY首相と言われていましたけど、日中友好を演出するはずの食事会でも見事にKYやってくれました。しかも今まで完全に伏せられていた、東大留学生であったトフティさんについても言及してくれました。
奥さんのラビアさんが4月30日のシンポジウムのときに、始めて公の場で訴えたことだったのですが、それから1週間で中国の国家主席の耳に届いたのですからすごいことだと思います。
今回の胡錦濤国家主席来日では、日本の現首相でさえも以前のような媚中振りを発揮できていない訳ですから、日本も少しずつ変わってきているのでしょう。
 

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080508/stt0805081830001-n1.htm
「無事釈放を…」安倍前首相発言で緊張走る 主席と歴代首相との朝食会
 
 中国の胡錦濤国家主席中曽根康弘海部俊樹森喜朗安倍晋三の歴代首相4人との朝食会が8日朝、東京都千代田区ホテルニューオータニで開かれた。89歳と最年長の中曽根氏が主宰し、和やかな友好ムードが演出されたが、安倍氏が中国側が神経をとがらせているチベットウイグルの人権問題を指摘したことで、一時緊迫する場面もあった。出席者らの証言から、その様子を再現する。
 
(中略)
 
 こうした会場の「緩い空気」(出席者)が一変したのは、続いて安倍氏がこう発言してからだ。
 
 「お互い国が違うので、利益がぶつかることもあるが、戦略的互恵関係の構築に向け、相互訪問を途絶えさせない関係をつくっていくことが重要だ」
 
 これは、小泉氏の靖国参拝をめぐり中国側が首脳交流を途絶えさせたことを暗に批判したものだった。安倍氏はその上で、「チベットの人権状況を憂慮している。五輪開催によって、チベットの人権状況がよくなるのだという結果を生み出さなければならない」と指摘した。
 
 会場には緊張感が走り、出席者はみな一様に黙り込んだが、安倍氏はさらにウイグル問題にも言及した。東大に留学中の平成10年の一時帰国中、国家分裂を扇動したとして中国に逮捕されたトフティ・テュニヤズさんについて「彼の奥さん、家族は日本にいる。無事釈放されることを希望する」と求めたのだ。
 
 「私はその件は知らないので、正しい法執行が行われているか調べる」
 
 胡主席は、こう返答したが、チベット問題については触れようとしなかった。
 
 安倍氏の発言で生じた気まずい雰囲気を修復しようと動いたのが森氏だった。北京五輪について「中国はメダルをたくさん取る作戦でくるのでしょうね」と水を向け、胡主席の笑顔を引き出した。
 
 朝食会での安倍晋三前首相の発言要旨は次の通り。
 
 戦略的互恵関係の構築に向け。相互訪問を途絶えさせない関係をつくっていくことが重要だ。国が違えば利益がぶつかることがあるが、お互いの安定的関係が両国に利益をもたらすのが戦略的互恵関係だ。問題があるからこそ、首脳が会わなければならない。
 
 私が小学生のころに日本で東京五輪があった。そのときの高揚感、世界に認められたという達成感は日本に対する誇りにつながった。中国も今、そういうムードにあるのだろう。その中で、チベットの人権問題について憂慮している。ダライ・ラマ側との対話再開は評価するが、同時に、五輪開催によってチベットの人権状況がよくなったという結果を生み出さなければならない。そうなることを強く望んでいる。
 
 これはチベットではなくウイグルの件だが、日本の東大に留学していたトフティ・テュニヤズさんが、研究のため中国に一時帰国した際に逮捕され、11年が経過している。彼の奥さん、家族は日本にいる。無事釈放され、日本に帰ってくることを希望する。

 
はっきりと「無事釈放され、日本に帰ってくることを希望する。」と仰っていますね。前首相がここまで言うのですから、奥さんや支援者の方々には大きな励みになったのではないでしょうか。
胡錦濤さんには、きちんと「正しい法執行が行われているか調べ」、トフティさんを冤罪による拘禁から即時に解放するよう求めます。
 
もう一つ良い記事がありました。
櫻井よしこさんがウイグルについて詳しく言及され、日本の取るべき姿を福田首相に進言しております。
 

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080508/plc0805080329003-n1.htm
櫻井よしこ 福田首相に申す】「文化の虐殺」粛々と進行中
 
(前略)
 
 中国共産党はいかに異民族を弾圧してきたか。たとえば、ウイグル族だ。チベット族と彼らの体験は著しく似通っており、彼らの体験に深い考慮を払えば、さらなる悲劇を抑制することができるはずだ。
 
 中華人民共和国は1955年、新疆ウイグル自治区をつくった。60年代には鉄道を開き、人民解放軍漢民族がなだれ込んだ。中国当局の統計では、50年に30万人だった新疆の漢民族は、99年には約690万へと、23倍増した。東トルキスタンウイグル亡命政権の統計ではウイグル族1500万に対し漢民族2000万である。いずれにしても漢民族が新疆を席巻しているのだ。
 
 自らの国土で少数派に転落したウイグル族は、さらなる人口減少へと誘導されつつある。ウイグル族の15歳から22歳の結婚適齢期の女性に都市への移住・就労が強制され始めたからだ。2006年からの5年間で、40万人が天津、青島、上海などの大都市に移される予定で、信じ難い低賃金で働かされる。
 
 一人っ子政策のために、中国の親たちは堕胎や産み分けで男児を選びがちだ。結果、20年には適齢期の男性4000万人が結婚できない事態に陥る。ウイグル女性は、安価な労働力と漢人男性の伴侶(はんりょ)の供給源になるわけだ。
 
 中国共産党政権はさらにウイグル族中華民族化に力を入れる。貧しいウイグル族の幼児(おさなご)たちを親元から離し、集団生活で学ばせる。言葉は中国語、学習内容は社会主義イデオロギーだ。中国共産党の指導に従順であれば優秀とされ、小学、中学、少数だが、高校、大学にも進学させてもらえる。こうして子供たちの心は漢人になっていく。
 
 ダライ・ラマ法王が訴える「文化の虐殺」は、新疆においても粛々と進行中なのである。
 
 中国共産党ウイグル族の土地で、過去46回も核実験を行った。その一方で、同地区の豊かな天然資源や希少金属を持ち去っていく。弾圧と搾取の構造はチベット族に対しても同じである。
 
 異民族を力で抑え込む中国共産党は、北京五輪を成功に導き、近い将来、台湾制覇のため南進すると思われる。そうなれば、日本にとっても深刻な危機が到来する。
 
 だが、彼らの目標は多くの深刻な犠牲を生み出すことなしには達成不可能だ。環境保全と経済成長、民主化共産党一党支配、人権など普遍的価値観の尊重と漢民族中心の愛国主義、軍事力膨張と国際調和。どれをとっても厳しい二者択一となる。前進するには、常に片方を切り捨てなければならないという異形の国家体制を作り上げた中国は、先の読みにくい不確実の時代に突入しているのだ。切り捨てられる側の不満はすさまじく、暴発すれば中国共産党の基盤が大きく揺らぐ。華やかな舞台となる北京五輪は、皮肉にも中国共産党の衰退を加速させかねない。
 
 日本が備えるべきは、実は、そのような近未来の危機である。福田首相が念頭に置くべきは、自国民も含めておよそ誰も幸福にしてこなかった中国共産党独裁政権の基盤が揺らぐとき、漢民族も異民族も含めた中国の人々、そして国際社会に向かって、いかなる普遍的価値観に基づいた言葉を発することができるかという点である。
 
 この種の危機に際して、日本はなによりもまず、道義によって立つ国であることを明言しなければならないだろう。であれば、福田首相は、いま、中国共産党の常軌を逸した価値観を丸ごと呑(の)み込む卑屈な微笑を、胡主席に見せるのは慎むことだ。そのうえで、価値観を同じくする同盟国、米国との関係重視の姿勢を常に明らかにすることを忘れてはならない。日中関係を大切にしながらも、日米関係が現在の日本の戦略の基盤をなすことを肝に銘じてほしい。

 
漢人の大量な流入、未婚のウイグル人女性の強制移住、言語政策に代表される「文化の虐殺」、核実験と資源の搾取などを言われてますね。
「常に片方を切り捨てなければならないという異形の国家体制を作り上げた中国」のこれから突入するであろう近未来の危機を予測し、そしてそのときに備えて今日本がなすべきことは「道義によって立つ国であることを明言しなければならない」と結論付けています。
 
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