独裁国家ばかりの西トルキスタン

西トルキスタン旧ソ連中央アジア)のウズベキスタンでカリモフ大統領が再選されました。選挙を実施したとは言っても独裁国家のこと、形ばかりの大統領選だったのでしょう。東トルキスタンのテュルク系の民族にとって、西トルキスタンは後背地のようなものです。ロシアと清〜ソ連と中国によって分割されてきましたけど、歴史的、民族的、文化的にみて西トルキスタン東トルキスタンはほぼ一体のものであったといえます。
現代でも大勢のウイグル人をはじめとしたテュルク系の民族は、中央アジア諸国に亡命しています。その地で東トルキスタン組織・ウイグル組織もいくつか出来ておりますし、そういった組織による独立運動も行われてきました。また中国の開放政策後には、「辺境貿易」ということで東トルキスタン中央アジア諸国との経済的なつながりが強まってきています。
そういうことで東トルキスタン独立運動を封じ込めるにあたっては、中国とロシア、中央アジア諸国による上海協力機構が実に有効に機能しております。
カザフスタンウズベキスタンなど中央アジア諸国に亡命したウイグル人が大勢中国に追い返されています。兄弟国、兄弟民族とは言っても、東トルキスタンの人々にとっては逃げ場とはなりえません。そのためにも中央アジア民主化が必要となります。
日本政府は中央アジア諸国にとって重要な経済支援国家な訳ですから、民主化の圧力をかけるべきだと思いますし、実際にラビア・カディールさんも講演会で「中央アジアの独裁国に対して、ウイグルの人権問題に加担しないように働きかけてもらいたい。」といっていました。アムネスティウイグル人の人権問題解決のための葉書書きキャンペーンでも差出相手は中国だけではなく、「亡命者を送り返すな」ということで中央アジア諸国も対象になっています。
日本はアメリカのような露骨なカラー革命(キルギスチューリップ革命など)なんか扇動できませんし、する必要もありません。民主国家として言うべきことを言う、筋の通った外交をしてもらいたいと思います。

http://sankei.jp.msn.com/world/europe/071224/erp0712242048007-n1.htm
旧ソ連圏で、長期独裁政権つぎつぎ
 【モスクワ=内藤泰朗】ロシアなどの旧ソ連圏で事実上の終身指導者を選ぶ動きが加速している。中央アジアの大国ウズベキスタンでは24日、カリモフ大統領(69)が3選したほか、お隣の小国キルギスでは、16日の議会選挙でバキエフ大統領(58)の翼賛体制が固まった。ロシアでも長期的なプーチン統治体制が確立しておりこれら独裁体制の行方に関心が集まっている。

 ウズベクの首都タシケントからの報道によると、23日投票が行われた大統領選挙の投票率は90・6%だった。反政権の姿勢を示す野党候補は出馬できず、1人の有権者が別の投票所で複数回投票する多重投票などの選挙違反があからさまに行われた。来月に70歳となるカリモフ氏はそうした中で勝利を確実にした。

 任期は7年。すでに18年間にわたって君臨してきたカリモフ氏は「派閥も『セミヤー(家族)』と呼ばれる支持母体もない最も孤独な権威主義的最高指導者」(ロシアの日刊紙、独立新聞)として政権を維持する。

 同紙は「トルコやイランの方が、まだ公の議論など政治闘争が行われている」と述べ、ウズベクキルギスタジキスタンカザフスタントルクメニスタンなどのロシア・旧ソ連圏は「民主主義を恐れると同時に、民主主義のふりをしているのが特徴だ」と断定した。

 こうした「偽民主主義国家」では、石油や天然ガスなど地下資源に代表される国家の富を握る政権を去るということは、新たな利権を求める新指導者からの批判を受けることを意味し、最後には逮捕や流刑、資産没収などの不名誉な事態に至ることはこれまでの歴史が示している。

 そうした中では、指導者の個人崇拝を確立し、反対派の抹殺や議論の排除、言論の統制による世論操作、誘導、密室選挙による大規模な選挙違反など、民主主義と反する手法で政権の延命を模索するのは避けられないというわけだ。

 ウズベクでは25年間に及ぶ政権となることが確実となったが、隣接する新興石油大国のカザフでも、ナザルバエフ大統領(67)がすでに17年間にわたり権力を維持。タジクのラフモノフ大統領(55)も、13年間にわたり権力を保持している。

 かつて「中央アジアで最も民主的な国家」と称賛されたキルギスでも、民衆の抗議行動で2005年3月にロシアに脱出したアカエフ前大統領に代わって選出されたバキエフ大統領の翼賛体制が確立し、今後は、政権の延命に向けた独裁体制確立は避けられないとみられている。

 ただ、こうした長期独裁体制にも終わりがある。ソ連時代と同様に、指導者が死亡したときだ。終身大統領制に進む旧ソ連圏では、偽民主主義に根ざし、問題の解決を先送りにしていくソ連時代の政治的な伝統が戻ってきているといえそうだ。

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